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鈴木です。別館

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【書評】「きみはなぜ働くか。―渡邉美樹が贈る88の言葉」を読んでみた。さすがワタミ!

本の感想・書評
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~ここから本文です~

「きみはなぜ働くか。―渡邉美樹が贈る88の言葉」を読んでみた。なぜ、今これを読んだのか。理由は1つ。ネタだ(笑)

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 しかし、本当に渡邉美樹氏の笑顔からは邪悪さしか伝わって来ない。これほど笑顔が嘘臭い人は滅多にいない。

読んだ理由は、もちろんネタであるが、これらの記事を読んでいて実際にこの人はどんな思想なのか知りたくなったのも事実だ。

 

今一度、ワタミ及び渡邉美樹さんのブラック企業ぶりを振り返ってみようか… - とある青二才の斜方前進

ワタミ、過労死遺族側の主張を全面否定 「安全配慮義務違反は存在しない」 | ニコニコニュース

では、読んだ感想を書いていく。

あまりに嘘臭い例え と 自己陶酔の連続

ここ最近、経営者(元経営者含)の書籍を割りと読んでいたが、この本に書かれている例えは、あまりにも嘘臭く感じた。いや、作り話かいているだろう!これがまずこの本を読んだ感想だ。

お客様からの手紙とか、こんな風に声をかけられた という実例を書いているが、あまりにも嘘臭い。

そして、自分はどれだけ凄い思想を持って、凄い事をしてきたかという自己陶酔による自慢話が繰り返される。なんだこれ?怪しい宗教の本か?

確かに一部、良い事は書かれている。参考になる事もあった。

しかし、上記で紹介した記事を読んでから読むと矛盾が多いのだ。

この本では以下のような文章がある。

ワタミに関わった人はみんな幸せになってほしい

いや、既に不幸な出来事が発生しているから。更に遺族に対して追い打ちをかけている現状で、本当に幸せになって欲しいと思っていない事は明白だ。

幸せになって欲しいのなら、YESでは無いのか?

起業する前の事

渡邉美樹氏が、起業する前に起業資金を貯めるために、佐川でドライバーをしていたのは割りと有名な話だと思う。その佐川に対して、このような文章があった

大卒者がめずらしい職場であったため、いじめの的とされ、罵声をあびせかけられたり 

(中略)

体はボロボロ、心はカサカサ、私はいつもポケットに辞表を入れたまま働いていた。

 まず、ワタミは大卒の社員しかいないのか?高卒もしくは中卒や専門学校卒を普通にdisっているのが凄い。

また、これは佐川全体の事なのかな?和民にだって、そんな職場はあるだろう。実際に和民にいって、厨房から怒鳴り声、罵声を聞いた事もある。

また、企業で働く事は自分を育てる事であって自己成長の場では無いのかな?そう渡邉美樹自身も書いている。

自分の会社は違う、他の会社は酷い!ただ、そう言っているだけに感じた。

いや、一緒だから。

3万人も従業員がいたら、絶対に目の届かない所は出てくる。自分のところは良い環境、他は酷いと語っているかのこの文章は、経営者として自分が働いていた事を公表している上で行う事はどうか?

一般社員ならまだ愚痴の範囲で済ませられるだろう。しかし、この人は経営者だ。経営者が他の会社を酷評するのはいかがなものか。

「仕事と思うな、人生と思え」

このようにも書かれていた。佐川での出来事は人生では無かったようだ。

ワタミの研修

社内研修ではテーマを決めて、人材開発部が選んだ6~7冊の本を読ませ、要約として感想を述べてもらい、意見交換している。

ああ、解ります。これが、過労死遺族側の言っていた無給の研修ですね!

でも、ここにしっかりと「読ませ」と書いてある。

「読ませ」、つまり命令として読ませた訳ですよ。でも、任意参加なんですね!家族だから命令しておいても、任意なのであろう。

さすが渡邉美樹氏、言う事が違う。

ワタミでは、海外を含む全社員を対象に、早朝から理念研修を行っている。この研修では、私は毎回、講師として社員たちの前に立つ。なかには、仕事明けのまま研修に参加している社員もいて、出席者の多くはとても眠たそうな表情をしている。

これも遺族側が言っている無給の研修だろう

しかし、これは本当に良いのだろうか?夜勤勤務をさせて、そのまま無給で研修に来させる。任意だとしても、本当にそれは完全な任意だったのだろうか?

普通、会社から研修と言われたら、それは業務だ。自主参加だというのは物凄く聞こえが良いが、実際に多くの企業で自主参加としている研修は実質的に業務となっている。

その研修を説明する際に、必ず自主参加だと書いてあったのか?また参加しなくても一切評価とは関係無いと説明していたのか?

それが疑問だ。もし説明していなかったり、書いていないのであれば、当然評価に影響すると思い、参加せざるを得ないだろう。また、上司に参加しないと言っても嫌味の1つも言わない風土が出来ていたのか?上司にしても研修に参加させないのはまずいと思って、参加するように言っていたのでは無いだろうか。

他にも突っ込みどころ満載!

他にも突っ込みどころ満載のこの本。是非とも読んで欲しいとは思わない。

実際に、本を出すほど有名になり、自分を見失い人生を転げ落ちていった人は多くいる。比較的最近では、堀江貴文氏なんかがそうだろう。復活傾向にあるが。

キレイ事を言っても企業は利益を追求するためにある。利益を追求しないのであれば、それは企業では無い。

利益を出す以上、売上を上げるしか無い。売上を上げるためには経費も抑えなければいけない。ワタミは人件費という経費を徹底的に削ぎ落とす事で成功してきた企業だ。それがワタミのビジネスモデルでもあったし、今でもその部分は色濃く残っている。

人件費を削ぎ落とすために、仕事はお金では無い!という宗教じみている事をずっと言い続けてきた。もちろん、仕事はお金だけでは無い。自分を育てる場でもあるのは確かだ。しかし、お金も無ければ結婚も出来ないし、自己啓発のための勉強時間と勉強のための本も買えない。仕事を充実させるためのリフレッシュも出来ない。

まさに自分で書いた本と他に言っている事がこれほど矛盾している経営者も珍しいものだ。

きみはなぜ働くか。(日経ビジネス人文庫)

きみはなぜ働くか。(日経ビジネス人文庫)

 

 なお、この本はブックオフで100円で購入した(笑)

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