鈴木です。別館

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「漫画貧乏」を読んで。漫画の将来を考える

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藤の木は家には無い鈴木です。

最近、四十肩かな~と思うくらい肩がこります。

そんな40過ぎたオッサンですが、未だに漫画はよく読みます。
と言っても、昔に比べたら、5分の1以下に減って来ていますが。
代わりに普通の文字の本の比率が右肩上がりに上がっている最近です。

ふと、アマゾンで面白そうな本を見つけたので買って読んでみました。

漫画貧乏

漫画貧乏

 

 著者 佐藤秀峰さん

著者である佐藤秀峰さんは、

海猿

海猿1

海猿1

 

  ブラックジャックによろしく

ブラックジャックによろしく 1

ブラックジャックによろしく 1

 

 等のドラマや映画にもなった人気作品を書かれた漫画家です。

この佐藤さんが今までの出版社とのトラブルや、自分自身で漫画の有料配信サイトを作るまでを書かれた活字の本です。漫画は最初の数ページのみで、ほとんどは文字の本となっています。

実際に、出版社やテレビ局とのトラブルで話題を振りまいていた時期もあったので、ご存知の方も多いかもしれません。

実際に作られたサイトはこちら

漫画 on Web
漫画onWeb
佐藤さんの作品を中心に無名の方から有名な方まで作品を出されています。
無料で読める作品も多数あります。

連載貧乏なる言葉

漫画家になって、ヒット作を出しコミックを出せば夢の印税生活!と思っている方が多いと思います。鈴木自身もそう思っていました。

しかし、実際にはそんな事も無いという事がこの本を読むとよく解ります。

海猿は、映画化もされ凄く人気のある作品です。

海猿 [DVD]

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LIMIT OF LOVE 海猿 スタンダード・エディション [DVD]

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 それでも連載当時は赤字だったそうです。

ビジネスモデルが崩壊している漫画雑誌

この本を読んで初めて知ったのですがほとんどの漫画雑誌でビジネスモデルが崩壊しているんですね。

毎週、出版しているけど出版する事で赤字となるそうです。
それを補うのがコミック。

もし、コミックが発売出来ないのなら、漫画雑誌(に限りませんが)は赤字のみとなり、ビジネスモデルとして既に崩壊しているものがほとんどと言う事です。

詳しくは、是非ともこの本を読んで頂きたいと思います。

10年後に紙の漫画雑誌はあるのか?

この本でも書かれているのですが、10年後に紙の漫画雑誌はあるのかな?という事を痛切に感じました。

鈴木が子どもの頃、漫画と言えば、漫画雑誌かコミックしかありませんでした。
だから余計に漫画家になるという事は非常にハードルの高いものだったと感じていました。

知り合いでも漫画家を目指し、挫折していった人間を数人ですが知っています。

しかし、今はどうでしょうか?

紙にこだわらなければ、誰でもネット上で公開出来るようになっています。
出版社の言いなりに成りたくない、面倒くさい交渉をしたくない、そんな人なら別に紙の漫画誌にこだわらずに、ネットで公開すれば良いだけです。

それで食えるのか?となると人気次第だと思いますが、ある程度人気があるのなら、今ならnoteとかで有料販売も出来ますし、自分のサイトでAdSense等のマネタイズを行って収益を出す事も可能でしょう。

ビジネスモデルが崩壊した漫画雑誌にすがるよりは、自分たちで発信と考える漫画家も増えてくるのではないかと思います。

もし、出版社が今までと同じように新人漫画家を扱っていたら、本当に10年後には漫画雑誌は数誌しか無いのでは?と感じます。

30年前に読んだ本

だからマンガ大好き!―はじめて書かれた漫画おもしろエピソード (1982年)

だからマンガ大好き!―はじめて書かれた漫画おもしろエピソード (1982年)

 

 今から30年以上前に読んだ本です。

さくまあきらさんと言えば、ゲーム「桃太郎伝説シリーズ」や「桃太郎電鉄シリーズ」でご存知の方も多いかと思います。

鈴木はゲームをほぼしないので、ゲームの方は知りませんが、さくまあきらさんと言えば、漫画評論家というイメージがこの本によって出来ていました。

久しぶりに読んだ漫画についての本。

30年前とは全く異なっている事に愕然としました。

漫画家と言えば夢のある職業でしたが

子供の頃、漫画家と言えば、憧れた方も多いでしょうし、実際に夢のある職業だったと思います。もちろん、今でも夢のある職業だと思います。

しかし、実際に漫画家を目指す人にとって、紙の漫画雑誌にこだわるのであれば、夢の無い職業になりつつあるのでは?と思いました。

プロブロガーを目指すよりも夢が無いかもしれません。

プロブロガーなら、正直ネタにもよりますが、赤字になる事は滅多に無いと思います。しかし、漫画家は連載をしていても赤字になる事があるのですから。

過酷な職業

漫画家が本当に大変な職業だと思ったのが、小学生高学年の時、当時物凄く好きだった漫画家が無くなった事で、孤独であり且つ大変な職業であると思いました。

これからの漫画業界

Webの台頭により、紙の媒体そのものの価値が低くなりつつある今、漫画業界(しいては出版業界全て)は大きく方向展開を余儀なくされるんだろうな~と思っています。

漫画雑誌は残るとは思いますが今の半分以下に10年以内になると思います。

子どもの頃、170円を握りしめて近所の本屋にジャンプを買いに行った子ども時代。

こういう経験をする子どもは今後、益々減る事に少し残念に思います。

ジャンプ1冊を買うために、何回も風呂掃除をして、玄関の掃除をしてお駄賃をもらって買いにいった子どもの頃の記憶。

サンデー派の友人の家で毎週交換して読んだのも、いい思い出です。

紙の漫画雑誌、無くなって欲しくはないですね。

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