Google Analyticsを学ぶ 第5回 ユーザー属性 中編
はてなブログの「鈴木です。」は更新を(おそらく)停止しました。
ブログはWordPressにて継続しているので、よければ是非訪れてください。
なお、ちょっと黒い鈴木はnoteをご覧ください。
少し期間が空いてしまった、鈴木です。
Google Analyticsを学ぶ 第5回 となります。
第5回の前に、もう1度この連載の意味を説明させて頂きます。
Google Analyticsを始めたけど、使い方が解らない。ブログで導入をしてみたけど使い方や意味が解らないという方、つまりアクセス解析の初心者の方になるべく解りやすく、アクセス解析初心者視点になるべく近づけて書いていくものです。鈴木自身も初心者に毛が生えた程度です。
いや、実際にすごく詳しい人が周りにいると自分って、まだまだ初心者だな~と思うものです。
なので、既にGoogle Analyticsについて学ばれた方にはほとんど意味の無いものとなります。
ただ、Universal Analyticsを基準で書いているので、覚えてもう数年経過された方だと、こう変わったのか~と思うところがあるかもしれません。
また、自分自身が出来れば年内にGAIQを取得したいと考えているため、学習の足跡という意味で書いてもいます。
第5回の前についでなので、GAIQについて超簡単に説明します。
Googleが行っている試験・資格で、Google Analyticsを使って、分析とか出来ますよ~と証明出来る資格です。GAの使い方だけでなく、ウェブに関する知識やGAからいかにマーケティングに生かせるか?という事まで問われる試験です。
別途、詳しくいつか書きたいと思います。
今回の項目一覧
1 インタレスト カテゴリ
1-1 サマリー
1-2 アフィニティ カテゴリ
1-3 購買意向の強いセグメント
1-4 他のカテゴリ
1-5 備考
2 地域
2-1 言語
2-2 地域
2-3 備考
3 行動
3-1 新規とリピーター
3-2 リピートの回数や間隔
3-3 ユーザーのロイヤリティ
3-4 備考
4 備考・注意事項
1.インタレスト カテゴリ
サイトに来てくれているユーザーがどんな事に興味を持っている人たちなのかが、解るものです。
インタレスト(interest)=興味・関心
この項目をより詳しく調べようと思っても、GAのヘルプやブログにはほとんど掲載されていません。なぜか?と言えば元々がGoogle AdWordsの概念から来ているものだからです。なので、AdWordsのヘルプページを見た方が参考になります。
Google Adwordsとは、Googleが行っている広告配信事業の事です。
上記で説明した通り、AdWordsに出された広告は主にAdSenseによって配信されます(他には検索でのリスティング広告もあります)。しかし、手当り次第広告を出しても意味が無いですよね。見ている人の興味のある広告や、見ているコンテンツからこのコンテンツを見る人はきっとこの広告の商品に興味を持っているはずだ!と推測して広告を出しています。
つまり、その人が見ているサイトやコンテンツから、興味がありそうな広告を出す仕組みです。
この技術を応用して、GoogleAnalyticsでサイトに来てくれている人はどういう事に興味がある人たちですよ~と教えてくれるのが、このインタレストカテゴリとなります。
なお、第1回で説明している「トラッキングコードの加工」を行っていない場合は見れませんので、ご注意下さい。今、設置しても出てくるまで最大24時間くらいかかります。セッションが非常に少ない場合はもう少し時間がかかる事もあります。
1-1 インタレスト:サマリー
インタレストカテゴリーを表したサマリー(まとめ)ページとなります。
上部に下記のメッセージがまず出るかと思います。
第4回でこの文章の説明はしていますので、参考にして下さい。
サマリは3つの項目から構成されています。
- アフィニティ カテゴリ
- 購買意向の強いセグメント
- 他のカテゴリ
それぞれ上の図の通り、左メニューのそれぞれの項目に連動していますので、メインメニュー側の赤枠の部分をクリックすれば、左メニューのそれぞれの画面に遷移します。
1-2 アフィニティ カテゴリ
アフィニティカテゴリの「アフィニティ(Affinity)」は翻訳すると「親和性・親近感」という意味になります。
より細かくユーザーの興味を持っているものを掘り下げたカテゴリーという事になります。全部で70ほどあると、AdWordsのヘルプでは書いてありました。
細かく見ていくとキリが無いので、若干の語弊がありますが、サイトに来ているユーザーがどんなものに興味を持っている人たちか?という事が解る、と一旦覚えておいてもらえば良いと思います。
広告配信をしている企業やお店の場合は、AdWordsから確認が出来ます。
実際にこのサイトの場合、下記のようになっています。1位~5位です。
Google Analytics関係の事とかアクセス解析関係のエントリーが多いので、やはりテクノロジー(この場合はWebについてでしょうけど)に興味が強い人が多く来ているんだな~と解ります。
次のカテゴリーは、マイルドヤンキーとか話題のキーワードのエントリーを書いて、割と見られていたので、そうなったのかな?と推測出来ます。
より細かい、アフィニティカテゴリの情報は AdWords日本版公式ブログをご覧下さい。
1-3 購買意向の強いセグメント
購買意向カテゴリは、特定の商品カテゴリに対して購買意向の強いユーザー層を識別します。
*Googleアナリティクス ヘルプページより
つまり、どんな商品カテゴリに対して購買意向の強い人が来ているかが解るという意味です(カテゴリとセグメントがごっちゃになっていますが、ご了承下さい)
コマースサイトであれば、物凄く重要なデータです。
ブログなら、関係ない、と思うかもしれませんがアフィリエイトを行っている場合は、そのカテゴリーで攻めてみると良いかもしれません。
ただ、鈴木の場合、このカテゴリーが、やや????となりました。
上の図は、このサイトの「購買意向の強いセグメント」の1位~5位です。
1位が投資サービス・・・・
てっきり、「Computers & Peripherals」系の購買層が多いのかと思っていましたが、現実的には違うものですね。こういうのがあるから、アクセス解析は面白いです。
1-4 他のカテゴリ
他のカテゴリは、どのようなコンテンツを利用しているか、またそのコンテンツをどれだけ最近かつ頻繁に利用しているかによってユーザー 層を分類する場合に使用します。このカテゴリでは、より限定的なユーザーのデータを表示して、アフィニティ カテゴリよりも行動の分析や広告の掲載対象を絞り込むことができます。
*Googleアナリティクス ヘルプページより
アフィニティカテゴリよりもサイトに来てくれている方の行動が解るカテゴリという事ですね。
1-5 備考
更に
セカンダリ ディメンションで「ユーザー」から「性別」を選べば、年代と性別も解ります。他に「市区町村」を選べば、どこの市区町村が多いのかも解りますよ。
なお、第4回で書いた「ユーザーの分布」の「年齢」の場合も年代の数字をクリックしていく事で「年代」→「性別」→「その他のカテゴリ」と遷移していきます。
クリック出来るところは、クリックしてみて、試すと面白い発見が出来るかもしれません。Google Analyticsのレポート画面をいろいろ触っても、そう簡単におかしくなったりしませんので、まずは触ってみるのが一番良いと思います。
2 地域
ここでは、どの言語の人が来てくれているのか、どんな地域(市区町村)の人が来てくれているのか、見る事が出来ます。
2-1 言語
これは、どの言語の国の人か?というものではなく、ブラウザで使用されている言語を意味します。
ja-jpやja は日本語というのが解りますよね。
で、次のen-usだから、アメリカから来ているのか~という訳ではありません。
上記はセカンダリ ディメンションで市区町村を選んだものです。
en-usでも、渋谷になっていたり、enでも渋谷だったり。
つまり、言語はあくまでブラウザの設定の言語という事になります。
2-2 地域
地域では、どの国から来ているかが解ります。
メインメニューに表示されている国名をクリックすると都道府県が解ります。
更に細かい市区町村を見たい場合は、セカンダリ ディメンションで「ユーザー」から「市区町村」を選択すれば見る事が出来ます。
2-3 備考
市区町村のデータが何に役立つのか?と思われるかもしれませんが、ブログだとあまり意味を成さないと思います。もちろん、読んでくれている方々の地域特性に合わせてブログを書くという事も出来ますが、ブログは好きなものを書くというスタンスの方であれば意味はありませんよね。
元々、なぜGoogleがアクセス解析ツールを出しているのか?という事を考えれば、市区町村のデータがなぜあるのか見えてきます。Googleの一番の収益は広告事業です。広告のセグメントとして、市区町村のデータが生きてくると言えます。
無料でGoogleがアクセス解析ツールを出している大きな理由として、広告を出稿してもらうためのサービスの一部という事が言えます。
それと、Google Analyticsと並んで有名なアクセス解析ツールにAdobe Analytics(旧 Site Catalyst)というものがあります。
以前、Google AnalyticsとAdobe Analyticsでどれだけ市区町村の精度が高いか試した事があるのですが、結果としてGoogle Analyticsの方が鈴木のテストでは精度が高かったです。鈴木の住んでいる都道府県は千葉県ですがGAはきちんと市区町村までほぼ正確に出ました。しかし、Adobe Analyticsは、何故か東京となりました。
3 行動
行動は、サイトに来てくれている人が、どれだけの頻度で来てくれているのか?新規なのかリピートなのかが解ります。
3-1 新規とリピーター
新規とリピーターでは、新規セッションとリピートセッションの割合が解ります。
New Visitorが新規で、Returning Visitorが2回以上来てくれているセッションです。
ここで気をつけて欲しいのがあくまでセッション単位の割合という事です。
Aさんが、このサイトに午前中初めて来たとします。午後に再度、このサイトに来た場合、AさんはNew Visitorで1、Returning Visitorで1となりセッション数は2となりますので、Aさん1人だけの訪問であれば、新規セッション率50%、リピートセッション率50%となります。
つまり、セッション数があまりにも少ないサイトの場合は使えないと鈴木自身は考えています。
3-2 リピートの回数や間隔
セッション回数が1回の人のセッション数が何回、PV数が何PVかと解るものです。
上記の図からは1回しか来ていない人の割合が非常に高い事が解ります。
あくまでセッション回数のセッション割合です。UUでは無いので間違えないようにしましょう。
3-3 ユーザーのロイヤリティ
ユーザーのロイヤリティって言われると何だろう?と思う人が多いと思います。鈴木も最初、ロイヤリティって何だ???と思いました。
ロイヤリティ=この場合は「忠誠度」と考えて下さい。
忠誠度という言い方もいかがなものかと思いますが、サイトに来てくれている人がどれだけ、このサイトに来てくれて、忠誠を尽くしてくれているか?という意味合いになるのかな?と思います。
さて、この上の図の見方ですが、鈴木個人としては正直、このレポートの用途が解りません。
というのも、上記の図で0秒~10秒のセッション数が非常に多いですよね。
10秒なんて、スクロールするだけでもこのエントリーの場合はかかる時間かもしれません。
以前も書きましたが、GAのセッション時間は、
上記の場合のセッション時間は300秒ではなく、120秒です。
GAのセッション時間は、同じサイト内の他のページに遷移して初めて計測出来ます。他のサイトに行ったり、ブラウザを閉じた場合、最後のページを見ていた時間はカウントされません。
つまり、直帰率が高いと必然的にセッション時間は短くなります。
なので、最近では最後に見られたページの滞在時間も計測出来るようにGAをカスタマイズしたり、最後のページの滞在時間が計測出来るアクセス解析ツールを導入している企業が増えています。
ちなみに、鈴木はこのサイトでは入れていませんが他のブログでは、最後のページの滞在時間が計測出来るアクセス解析ツールを使用しています。
ヒートマップツールも欲しかったので、両方が出来るツールで無料で使えるものを探していたら、これになりました。たまたま参加したセミナーでこの会社の方が講師をされており、これは良いな~と思った次第です。月間10万PVまでなら無料で使えますよ。ただし、無料版はヒートマップはトップページのみの計測となります。
話を戻して、下記の図で「訪問時のページ数」をクリックすれば下記の通り1ページだけのセッション数、2ページ見てくれているセッション数が解ります。
3-4 備考
実際にユーザーのリピート率や定着率を計測したい場合は、コホート分析の方が解りやすいと思います。
コホート分析については、下記を参照下さい。
グーグルアナリティクスで、コホート分析をやってみた【初心者用に解説プラス】 - 鈴木です。
コホート分析をやってみた
4 備考・注意事項
今回のエントリーでは、セカンダリ ディメンションについて少し書いています。その前に本来はディメンションと指標の説明をしてからだと思っていたのですが、説明ばかりだと面白くないだろうな~と思ったのでまずは気軽に触っていろいろ試せるセカンダリ ディメンションの使い方だけを書きました。
それと、衣袋先生、GAフォーラムへの投稿、まことにありがとうございますm(__)m
セミナー等でお顔は何度か拝見させて頂いております。
衣袋宏美先生のGoogleAnalyticsの著書はこちらになります。
プロフェッショナルのためのGoogleアナリティクス完全マニュアル Ver.5対応版 (Next Publishing)
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以上第5回でした。
追記
*はぴらき (id:hapilaki) さん 原語→言語でした(^^;お知らせ頂きありがとうございます。修正しました。
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